じっくりコトコト

のんびりゆるり備忘録

あなた本位

 

"Everyone is necessarily the hero of his own life story."

John Simmons Barth

 

うんうん、なんかどっかで聞いたことある。あれ?いつ誰から聞いたんだっけか?まあいっかって、そんな程度。さほど仲が良いわけでもないこの言葉が、ポーンと頭に浮かんできてからなかなか帰ってくれないので文章におこしてみました。それにしても外は雨がひどいですね。今日、劇場版コード・ブルーを観に行ってきました。こんばんは、ゆゆです。

 

劇場版コード・ブルーを母と二人で観ました。上映後、母とオムライスを食べながら、朧気な記憶を頼みにピースを組み合わせて、ストーリーをなぞって。「生意気な名取先生、サイコーだねかわいい」「食事シーン美味しくて楽しいのに少なくてかわいそう」「てか、お母さん泣きすぎじゃない?」「いや、あれを観て泣かない方がおかしい」「ほら、私ドライアイだから」なんて話をして。それで、素敵な作品に出会えたから、この気持ちをなにかに残しておきたいな~なんてぼんやり考えていて。そんな時にポーンと、「やあ、久しぶり。元気してた?」みたいなラフさで頭の中に居座り始めたのがこの子でした。

 

「誰であっても、自分人生という物語では主人公である」

 

この作品のテーマとして私の中に濃く映ったのは、人との関わりを通して描かれる「それぞれの道」でした。

自分の人生。その中で、たくさんの人と出会って、関わって、理解したり、分かり合えなかったり。他でもない自分自身が主人公の物語。なんていうけど、実際は自分ではない他の誰かに影響されたり、振り回されたりすることも少なくなくて。同時に、今度は自分が他人に影響を及ぼすこともある。それが、ずっとプラスにだけ傾けばいいのに、そう上手くもいかなくて。悔しくて、「自分のせいだ」と責めて、そんな自分が情けなくなったりもする。「影響」は決断の背中を押したり踏みとどまらせるのには十分。でも、当たり前のことだけど、最終的な決断を下すことはできない。「ずっと一緒にいてくれればいいのに」と願っても、自分の意志だけではどうすることもできない。

だって、私はあなたにはなれないから。

進む方角を決めるられるのは自分しかいないから。

決断の時、私たちは自分本位にならなきゃいけない。「自分にとっての最善」を考えなければいけない。だけど、どうしても考えてしまう。「私がこの道を進んだら、この人は」って、他の誰かのことを、考えたくなってしまう。でも、最後は自分に我が儘にならなきゃ。というかなってほしい。あなたのやりたいように。だって、道は交わることはあっても、重なることはないから。一度しかない人生、あなたの生きたいように生きて。あなた自身を生きてって。

そう思えること自体が幸せだよなあって。

自分自身の道で、時には迷ったって仕方がないけど、迷ってばかりではいられない。私たちは「今」を、だれかと共有しながら生きてる。だから、小さな歩幅でも一歩一歩着実に、進むことが大切だ。遠回りをしたっていい、遠回りした分他の人より多くの景色を焼き付ければいい。そうそう、一歩二歩、二歩三歩…ってあれ?ありふれた明日へって? ああ、また影響されてる。いつもはじっくり書く方なのに即席でバーッと思ったことを書いてしまったけど、こういうのも楽しいな。雨の音が楽しそう。あー今日の夜ご飯何だろう。お昼はオムライスだったし、サッパリしたものがいいな。開始10秒で鼻をすすりだすような母だけど、この生活が当たり前じゃないことを噛み締めて、今日はちゃんと心を込めて「いただきます」を言わなくちゃ。